ホームページを作っただけでは売上にはつながらない
綺麗なホームページ作ったら、売上が上がると考えておられる企業や商店さんも沢山おられると思いますし、ホームページを持ちさえすれば、売上が上がると考えておられる方もおられると思います。
一昔前まではホームページを持っておられる企業や商店さんも少なかったため、ホームページを作っておけば、お客様が検索して注文が来ると言う事もありましたが、今では誰でも簡単にホームページを作れる無料のサービスも多々ありますし、競合が爆発的に増えているため、ホームページを作っただけでは売上に繋がらなくなっています。
ですので、「プロにお願いしよう」と思って、制作会社を色々と調べられている方もおられると思います。
しかし、基本的に制作会社はホームページを作って納品して対価を得る事がゴールの制作専門ですので、その後の運用で売上を上げると言うところまでは考えておりません。
お客様のご希望通りに作って、喜んでもらう事しか考えていないですし、依頼者の方も自分の思うようなホームページが出来れば、それで満足されますので、それはそれで良いお取引と言う事になります。
つまり、自己満足のホームページと言う事になると思います。
売上が上がるホームページをつくるためには
1.マーケティングに強い制作会社に依頼する
マーケティングに強い制作会社に依頼すると効果的なホームページが作れます。
ただし、予算はかなり多く取っておく必要があります。制作料金だけでなく、マーケティング部分にかかる費用も必要になるからです。
費用を出来るだけ安く・・・と考えると、目に見えない部分から予算を削って行きますので、結果的に単純にご依頼者様に言われるままに作っただけのホームページになります。
このプロモーション部分までしっかりやってくれる制作会社だと、小規模事業主の一般的なホームページでも、250万円~300万円ぐらいかかると思います。
2.ご依頼者ご自身がマーケティングに詳しくなる
自分が詳しくなれば、ホームページを作る際に、制作会社に細かな指示を出し、売れるホームページを作る事ができます。しかし、ご自身の力量によって成果が変わります。
マーケティングを覚えるのにも時間がかかりますし、突き詰めると終わりがない分野ですし、ホームページ制作にそこまで時間が割けないと思います。・・・かと言って、マーケティングやプロモーション費用まで含めた高額な費用も出せないですし、売上は上げたいと考えられている方もおられると思います。
そのような方は最低限、後述の「売れるホームページの作り方」「売れるホームページの共通点」を抑えて頂き、そこをご自分で考えて制作会社に指示することで、お客様から反応の良い集客に効果的なホームページを安く作る事ができます。
売れるホームページの作り方
ホームページから売上を上げるためには、下記の公式が成り立ちます。
ホームページの質×アクセス数=売上
アクセスがいくら集まっても、中々お問い合わせに結び付かなかったり、成約し辛いサイトなどは多々ありますが、アクセスが少ないままでも、サイトの質を高める事によってコンバージョン率が上がり、売上が倍増するケースが多々あります。
つまり、アクセス数を増やすと言う事も非常に重要なのですが、根本的に器であるホームページの質が悪ければ成約し辛いわけですし、まずは質の高いホームページを作る事る事の方が、売上に直結するため非常に重要だと言う事です。
そこを素人が自分で作るのか、プロに任せるかになります。
質の高いホームページと言うのは、高級感のある斬新なデザインのウェブサイトと言う事ではありません。お客様が欲しい情報が簡単に手に入り、お客様に伝わりやすく、様々な不安が解消でき、安心して商品やサービスを申し込めて、期待通りのモノが得られるサイトが質の高いホームページになります。
ご自身が思った通りのホームページを作ると言う事は、自己満足に他ならなく、お客様の目線に立って、お客様の目線でホームページを作る事が大切なのです。
例えば、スポットで軽いSEOの依頼を個人的に頂いた税理士さんがいます。当初はGoogleとYahooからの1日辺りの検索数が6~8件ぐらいだったのですが、半年後には200件超ぐらいにはなっています。その税理士さんは、業務上での調べ物をコンテンツとしてホームページ更新に使っており、全く手間がかかっていないようです。ある意味、専門家でも調べないと分からない事を調べてまとめたものをアップしているので、非常に有益な情報であると思います。ただ、それが一般顧客に役立つ情報であり、申込に直結する情報かと言うと、必ずしもそうではないと思います。もっとお客様目線でのコンテンツを充実させた方が、お客さんの反応は良いと思うのですが、本人が忙しくて、更新は調べ物以外無理だと言う事で、方向性はそのまま貫いています。依頼はお陰様でちょくちょく入っているようです。
また別の事例で、SEOを個人的にご依頼頂いた企業様がいるのですが、サイト内のコンテンツが少ないため、順位が上がってもアクセスは多くはないのですが、コンバージョン率がハンパなく高く、数十万円するコース契約が月に30件~40件取れています。
もっと売上を上げてあげたいので、ライターさんに記事を発注してコンテンツを足そうと言っているのですが、ライターさんだと思うような記事にならないため、凄く嫌がります。かと言って、本人も中々記事を書く時間もないくらい忙しい状況らしいので、中々記事が増えて行きません。私の記事だと問題ないのですが、その企業に関するサービスの知識が豊富ではないため、最初にベースになる記事を書いただけです。ある意味、このベースとなる記事が非常に重要だったりするわけですが。
では、何故、少ないアクセスでも高い成約率が得られるのでしょうか?
その企業では、お客様から常にアンケートを採っており、お客様の声をホームページ内のコンテンツに反映させているからです。ですので、お客様が欲しい情報を意識したコンテンツとなっており、掲載されている記事もお客様に何処まで読んでもらっているかまで把握しています。まさにお客様目線のホームページと言うわけです。
売れるホームページの共通点
売上が上がる売れるホームページには共通点があります。
サイトを開いた瞬間に何のサイトなのか一瞬で分かる
人は第一印象で8割決まると言われていますが、ホームページも見た時の一瞬の印象で、そのままサイトを閲覧するか、サイトを閉じるのか、一瞬で判断します。
興味を持って見てもらうためには、サイトを開いた瞬間何のサイトなのか一瞬で分かり、閲覧者に興味を持ってもらうための視覚的インパクトと、強烈なキャッチコピーが重要です。
一瞬で何のサイトか分からないようであれば、そのまま閲覧しても欲しい情報やサービスが分かり辛いに決まっていますし、そのまま閲覧する事が面倒だと感覚的に判断されます。
透明性が高く、全ての情報をホームページに掲載している
お客様に安心してサービスを申し込んで貰うためには、自社の事を知ってもらって、安心してもらうしかありません。そのために、出来るだけ全ての情報を掲載すると言う事が重要です。
例えば、会社は何処にあって規模はどうなのか?実績はどうなのか?どのような人が運営しているのか?・・・などなど、証拠や実績や写真など出来る限りの情報を掲載して、自社の透明性を高める必要があります。
競合サイトを調査し、自社の強み(売り)を明確にしている
お客様は競合他社と比較検討して、サービスの申込を決められます。ですので、競合他社を調査して、自社の強みや売りを明確にする事で、お客様に判断材料の1つとして考慮してもらう事ができます。
どのような事業でも、必ず競合他社があり、それぞれ強みや劣る部分がありますので、良い所や悪い所、メリットやデメリットをそれぞれ50項目ずつ書き出して、比較してみると細かな自社の強みが分かるはずです。
お客様の不安や悩みを洗い出し、解決できる実績と根拠と安心感がある
お客様は様々な不安や悩みを頂いています。本当にここの会社に任せて良いのか?このサービスで良いのか?本当に期待通りのサービスが提供されるのか?アフターサービスは万全なのか?・・・などなど沢山あります。そのような不安を解決し、安心に変えていく証拠や根拠や実績を示せば、お客様は安心してサービスを申し込んでくれます。
また、「お客様に3つのお約束を致します」と明記して、顔出ししてこのお約束は必ず守ると言う事を宣言するコンテンツを目にした方もあると思いますが、このようなコンテンツも安心感があって非常に効果的です。
最重要視されるであろう比較ポイントを自社を選んで頂けるように明確にする
業種によって重要ポイントが違ってくると思いますが、価格だったり、対応地域や通いやすさ、アフターサービス、顧客対応、実績、効果など、お客様の希望を最低限満たすベネフィットを明確にする事が重要です。
例えば、歯医者さんとかであれば、駅から近くて通いやすいと言うのもベネフィットですし、遠い場合は駐車場が広いと言うのもベネフィットになります。私も今すごく歯医者に行きたいのですが、腕の良い歯科医院さんが駅から遠くて駐車場が無いので、雨が降ったりすると嫌なので、延ばし延ばしになっておりまして、結局ずっと行けておりません。流石にそろそろ行きたいところです。
お客様からアンケートを採って、お客様の声をコンテンツに反映させている
これは非常に効果的です。やっている所はコンバージョン率が高いです。実際にお客様が思われている事がコンテンツに反映されるわけですから、共感度合いも非常に高いですし、お客様が欲しいと思われている情報そのものなので、非常に反応が良くなります。
アンケートを採るのもお客様の負担になるので、中々難しいところではありますが、アンケートに答える事でお客様にメリットが出るのであれば、喜んで協力してくれると思います。
読み手の共感が得られるコンテンツがあり、読む事で疑似体験できる
皆さんも映画をご覧になられた事があると思いますが、面白い映画ですと、どんどんそのストーリーの中に引き込まれて行って、主人公や登場人物の立場を疑似体験し、まるで自分が登場人物になったかのような気分を味わい、映画を見ながら涙したと言う経験もあると思います。それは感情移入と「共感」があるからです。
例えば、洋服を買おうかと選んでいる時に店員さんに声をかけられて、「だったらこの洋服とか良くお似合いですよ」と言われて、理由や説明などを受け、その内容が納得のいくものであった場合には心を動かされて購入されると思いますし、店員さんも似合っていると言っているから今度のデートにこれを着て行こうとか、その洋服を手に入れた後のイメージをして購入されると思います。
ホームページでもお客様が共感し、サービス購入によって得られる効果やベネフィットをイメージさせる事で欲しいと言う欲求が大きくなり、成約に結び付きやすくなります。
売上の上がるホームページ構成とは
消費者心理のプロセスにAIDMAの法則があります。
Attention(注意)
Interest(関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)
お客様がお店で商品を購入するまでに上記のような心理プロセスがあり、ホームページからの申し込みにおいても、同じ事が言えますので、AIDMAの法則を意識してホームページを作ると非常に効果的です。
まずは、ファーストビューで「注意」を引き、強烈なキャッチコピーや、サイトの分かりやすさ、自社の強みなどで「関心」を引きつけます。
次に、お客様の不安や悩みをあぶり出し、それに対する解決策(サービス)を根拠や実績などを含めて提案する事で欲しいと思う「欲求」を大きくして行きます。
そして、今までの経験の「記憶」から、サービスを申し込む事で満足が得られる事をイメージしたり、競合他社でサービスを申し込んだどうなるのかと言う事を比較したりしながら、御社のサービスを「記憶」します。
最後に、納得のいく判断を決断できた時に、申し込みと言う「行動」を起こします。
それは数日後かもしれませんし、忘れてしまわれるかもしれません。
ですので、即行動に移して申し込んでもらえるように「行動喚起」(Call To Action)が重要になってきます。
それを踏まえた上での売上の上がるホームページ構成は下記です。
ファーストビュー(ヘッダ画像など)
強烈なキャッチコピー、自社の売り・強み
共感が得られる不安・悩みのあぶり出し
解決策の提示+実績や証拠などの裏付け
自社のサービスが選ばれる理由
自社情報の透明性+信頼材料
可能であれば、有名人や権威からの推薦
最重要視されるであろう比較ポイントの明記
実際に利用されたお客様の声
サービスで得られるベネフィット
Call To
Action(行動喚起)+お問合せ
Q&A、危機管理対策
SWOT分析を取り入れてみよう
上記でご紹介した「売上の上がるホームページ構成」を踏まえて反応の良いホームページを作る前に、準備段階としてSWOT分析をしておく必要があります。
マーケティングの入門誌などを買われると、必ず載っている基本中の基本の方法です。
内部要因である「強み (Strengths)」、「弱み (Weaknesses)」、外部要因である「機会 (Opportunities)」、「脅威
(Threats)」の4つのカテゴリーで要因分析し、競合他社との差別化や、自社が選ばれる根拠や理由付けを明確にします。
内部要因 | 外部要因 |
---|---|
「強み (Strengths)」 自社の強み どのように強みを活かすか? |
「機会(Opportunities)」 自社のビジネスに追い風となるような環境の変化など どのように機会を利用するか? |
「弱み(Weaknesses)」 自社の弱み どのように弱みを克服するか? |
「脅威 (Threats)」 自社の強みを打ち消してしまう環境の変化など どのように脅威を取り除き、脅威から身を守るか? |
売上の上がるホームページ制作のまとめ
売上が上がる反応の良い効果的なホームページを作るためには、土台となるサイト構成(コンテンツを含む)が非常に重要です。ここがしっかりしていないと、見た目は綺麗でも売れるホームページにはなりません。
ホームページはAIDMAの法則を意識して作り、ランディングページはQUESTの法則に基づいてストーリー性のあるレターを作り、それに基づいてデザインを入れると効果的です。
ここまで読まれた方は「御社のホームページはそうなってないじゃん」と思われるかと思います。色々な事情があってそのようになっていないため、このような事を書いても信憑性や説得力に欠けますが、様々な業務や事情でそこまで手が回っていないのと、現在の状態でもそれなりに依頼が来るので、そのままにしていたりします。
また、「制作実績のサイトもそうなっていないじゃん」と思われる方もいるかもしれません。近年では素人でも簡単に自分でホームページが作れるサービスが多数あったり、テンプレートでサクっと作って納品する格安業者なども沢山あるため、お客様的には「安さ」と目に見える「見た目」しか見ていない傾向が非常に強く、「安く安く・・・」と言われると、目に見えない部分のSEOやマーケティング部分を真っ先にカットして行きますので、そのようになっていると言う事です。
サイト構成なども何から何まで丸投げすると、その分作業負担も増えて人件費などもかかりますので、予算的に安く抑えたい方は、この記事を読んでご自分でサイト構成を考えて、ワイヤーフレームを作って依頼されると良いと思います。
売れるホームページ構成をさらに掘り下げると、競合分析とかキーワード調査とか、反応率の高いキャッチコピーとか、非常に細かくなってきますので、ここに全て記述する事が出来ませんが、触り程度でも意識される事で、内容が全然違ってくると思います。
時間があれば、売れるホームページになっているか?をご自分でチェックできるチェック項目表を作ろうかと思っております。